なるがままにされよう

このGブログも6年目に入りました。気が向いたときに書きます汗

日本が誇る武道 剣道KENDO

なるがです。

 

日本人なら知らない人はいないであろう「剣道」ですが、ほとんどメディアに取り上げられることがありません。日本人にとって馴染み深いはずなのに、表舞台に出てくることが少ないのです。オリンピック競技にもなっている「柔道」とは全く正反対だと言えます。しかし競技人口では剣道の方がダントツに多いのです。

2014年末のデータでは、日本の剣道人口は177万人。対して柔道は16万人と、10倍もの差があるのです。(2015/06/02 https://r.nikkei.com 「剣道からKENDOへ 世界大会で見せた日本の心」:日本経済新聞より)

これには僕も正直驚きでした。しかし世界の柔道人口を見ると数百万人と言われているので、極端に日本が少ないだけなのです。そしてサッカーは480万人、野球は690万人とメジャーなスポーツは大変人気があります。

 

僕は高校生の時剣道をやっていたのですが、この歳になってまたやりたいなと思うようになってきました。(たぶんしないと思いますが)そして、あの頃もっとマジメに真剣に剣道を取り組むんだったと後悔しています。当時は練習が嫌で嫌で仕方なく、何かと理由を付けてはよく部活をさぼっていました。じゃあ何故今頃後悔なぞするのか?!

当時は見えていなかった剣道のすばらしさや、カッコよさが今になって感じられるのです。では今からでも再び道場に踏み入れるか、と言えばしません(笑)だってしんどいですから!観戦だけで十分です。あわよくば息子に剣道をやらせようと企んでおります。

おもちゃの刀セットを買い与えて、一緒にチャンバラごっこを良くしているのでそろそろ剣道の話をぶっこもうかな・・・とぶっこんだところ、帰ってきた答えは「ベイブレーダーになる!」まぁ今はベイブレードに夢中だから仕方ない。だめだこりゃ。

 

剣道は「礼に始まり礼に終わる」を心得としています。スポーツというよりも精神を重視している「武道」といえます。ですのでほかのスポーツとは一線を画す部分が多々あります。

試合では「気・剣・体」が揃って初めて「一本」となりますし、その際に「残心」がなければいけない・・・お堅い競技なのであります。当然ガッツポーズなど論外です。ええっ?勝って喜んではいけないとはどゆこと?!と突っ込みたくなりますが、剣道においてのそれははっきり言って恥ずかしく見えます。

「一本」を取った本人はもちろん嬉しいのですが、「残心」をする事でびしっと気持ちが落ち着くのです。見ている観客もそれを感じ取っているはずです。それを「ヤッター!!ウィーー!!」みたいにやったとすれば、それは幻滅にほかならないのです。

勝戦などはシーンと静まり返り、選手の気合と、たまに入る応援の拍手と掛け声ぐらいしか聞こえてきません。他のスポーツでもこのようなシーンはあると思いますが、神聖な雰囲気はやはり他とは違います。

 

youtu.be

剣道はやっぱりカッコいいわ。

でも練習はえげつないほど辛い。たかだか4分ほどの試合時間の為にゲロ吐くほどの稽古をみんなしています。

20数年前僕らの時代は体罰当たり前の頃でした。今でもそうだと思いますが・・・。かかり稽古で体力が切れて足がもたつき、竹刀でぶっ飛ばされて壁に激突、倒れこんだところに渾身の突きをお見舞いされる。さらに追い込まれ面と突きの応酬。至る所でこのシゴキは行われていました。もう剣道じゃない、虐待です(笑)こいつは絶対ころすと思ったものです。

剣道の稽古は見かけによらず相当ハードです。当時は練習中に水を飲むことを禁止する指導者もおりました。ある時中学生と合同稽古していた時のことです。

5分休憩時に僕ら高校生は水を求めて水道へ一目散!それにつられるように中学生も水道へ駆け込んだその時、中学の顧問が走ってきて僕らの目の前でその中学生達をばちーんとビンタ!吹っ飛びました。「誰が飲んでいいと言った!」と大激怒。そのすぐ横でがぶがぶと一心不乱に水を飲みまくっていた僕らも、いたたまれなくなり蛇口に添えていた手を戻す・・・。あの時の中学生のうらめしそうな表情がいまだに脳裏に焼き付いています(笑)

練習はキツかったですが、終わったあとの充実感は半端なかったです。そしてやはり少しずつ鍛えられて行ったんだと思います。どんなスポーツでも自分の精神、体力の限界と思う部分には到達しておかなければならないと思います。そしてその経験は社会に出てからも役に立ちます。

剣道はそれに加え礼節を重んじるため人間的にも鍛えられます。クソ真面目な陰気な武道ではあるけど、やったものにしか分からない、心を捉えて離さない何かが剣道にはあります。剣道をやって心から良かったと思っています。日本が誇る素晴らしいマイナーな剣道をこれからも応援していきたいです。もうしませんが(笑)