なるがです。
ザ・ビートルズのベーシストと言えば、皆さんご存知のようにポール・マッカートニーですね。
今回はポールのベースプレイについて、まぁ出尽くした感はあるのですが、それでも僕の思うところを挙げてみたいと思います!
いつもの事ですが、突然このような記事をぶち込んだりしてすみません……恐ろしくまとまりのないブログですよね。
さて、気を取り直して行きます。
まずはこのポールという男、何をやらせても凄いオールラウンドプレイヤーなのです。
ベースはもちろん、ギター、ピアノ、ドラム、その他いろいろ、演奏テクもピカイチ。
女性ウケする甘いマスクとすらっとスマートな体型、ボーカルは甘い声から野太い声、シャウトまでいろんなタイプの声を使い分け、
そしてズバ抜けた作曲能力と、これまたズバ抜けたメロディセンス。
そしてそれらを歌いながら演奏までこなしてしまう。
頭の中はいったいどんな風に処理されているんだろうかと思ってしまいます。
ポール・マッカートニーとはどこにも弱点が見当たらない完璧超人なのであります。
ソロになってからもこれらの才能は遺憾無く発揮されており、名曲を何発も生み出しております。おじいちゃんになった今はもはや神の領域に達してますよね。
そんなポールのベースプレイですが、シンプルながら味が濃い目です。かと思えば薄味なものからガツンとスパイスの効いたものまで多彩なプレイを聴かせてくれます。
僕的には昆布と鰹、またはコンソメのような旨み成分プレイが多いように感じます。
基本的にルート音ドドドドではなく、派手ではないけどよく動いています。
良く言われるのが、ジョージ・ハリスン作曲の時はアホほど動きまくっている、というものですよね。確かにこれは当たっています。有名どころでは、
サムシング(鉄板)
タックスマン
オールドブラウンシュー
サボイトラッフルなどなど…
サムシング
ジョージ渾身のバラード超名曲です。ベースは動きまくっているのに全く嫌味がなく、むしろ曲を引き立てている(僕の所感)
印象に残るテンテテテテテンがこの曲におけるベースの最大の聴きどころですね。(分かる人は分かってくれるはず)しかも存在感が半端ない。ジョージのボーカルの一瞬のスキを突いてそのフレーズをねじ込むセンス!たかだか6個の音が、その場所において半端ない存在感を醸し出しており、曲全体のイメージまでも支配してしまいそうです。作曲者のジョージがムキーッ!となっていたんじゃないかと思われます。
もし僕ならせいぜい3音で済ましていると思います。
その6個の音ですが、テテテじゃなく、テンテテなのが旨み成分なのです。実際弾いてみるとポールのような旨みが出せないのです。ビミョーにハネてるというか、だけどボリュームも感じながら流れるように下降していく。
なんて事ないフレーズですが、僕が弾くと昆布を入れないで鰹節だけでとった出汁のようになるんですよ。
何言ってるか良く分からないですよね。分かってくれる人いるかな。
あと、ポールのライブでジョージを思って歌うウクレレ弾き語りサムシングも中々にアツイもんがありますね。その場で聴いたら絶対感動するだろなぁ。
あのウクレレはジョージの形見だそうです。アツイですね。
タックスマン
ワン〜ツー〜スリー〜フォー〜オッホン!ワン〜ツー…
と、イントロにオッサン(誰?)の咳をそのまま残して使うという斬新さ。あの絶妙な咳払いは神がかっている。もし、ゴホンゴホン!とかハクショーン!とかだったら採用されなかったでしょう。
その後すぐベースとドラムの重たいズシンとくる、バスドラとリエするベース音がめちゃくちゃ格好いい。
ギターD7のカッティングに♯9の響きが入って来るのはジョージ天性のセンス。これはポールには感じられないもので、タックスマンの格好良さはこの音にあり!と思います。
ところがです、ベースでまたやらかしてくれるのですよポールは。なんなんだあのフレーズは!オクターブと5度がメインなだけのフレーズなのに、やってみると超ムズイ!できない!しかも速い!まるで旨み成分のカタマリのようなフレーズである!しかもあの場面であのフレーズ。ヘンタイ的な動きなのに、実に曲にハマっている、否、曲を食ってる!
度肝を抜かれるとはこの事を言うのですね。でもこれは録音して早送り編集したものらしいとの事です。
コーラスのハモリもキレイで斬新で格好いい。そして続くギターソロはジョージではなくポールが弾いています。これもヘンタイフレーズなのに曲にびしィとハマっているという。ポール恐るべし。ジョージ、ムキ〜ッ!
でも曲の後半めちゃくちゃ飽きるのは何故なんだろう。とにかく飽きるんですよ。
オールドブラウンシュー
この曲もポール、動きまくりです。僕が思うに、ポールが動きまくるのはジョージの曲が凄く良いからなのではないかと。良すぎてアイデアが溢れてくる、そんな感じ?確かにジョージの曲ってビートルの中でも音使いが違うと言うか独特なものを感じません?
しかしこの曲の功労者は間違いなくリンゴでしょう(リンゴかい)ビートルズの曲では珍しい裏を強調したリズムのシャッフルを延々と刻んでいます。これは結構大変です。確実にフテ猫の表情をしてますね。
しかしリンゴのドラミングはめちゃくちゃ味があって、曲ごとに本当に寄り添うようにハマっているものが多い。
そんな土台があって、またポールはやらかしてくれます。なんなんあのフレーズ。弾けねぇ!
で、またその場所でそのフレーズ使う?アピールしまくり、インパクトありすぎに思えるんですが。もう発想がさすがとしか言いようが無いです。
ここまで書いてまだジョンが出て来てないですね。
ワンアフター909
コレはジョージの曲ではなくて、個人的に好きな曲なんですが、全員がとても良い演奏をしているのです。あのルーフトップコンサートの映像のやつです。
ハモンドオルガンも曲にめちゃくちゃハマってるし、ジョンとポールのボーカル、リンゴのシンプルだけど小技を感じるドラム、そして何と言ってもジョージのギターでしょう!まずイントロのリフが、たったあれだけなのによくあんなの思い付くな!と。そしてギターソロ。まるで水を得た魚みたいにイキイキしてます!まじでよくあんなフレーズ思い付くな! 子供の頃ポンキッキで聞いたフレーズはコレだったのか!と思ったもんです。
ポールのベースがブイブイ言ってます。聴きどころはジョージのソロ中。あのドライブ感を手癖で出しているところに驚愕です。
そうです、ポールのベースは手癖による味が良い感じを出しているのです。レフティというのもあるかもしれませんが、音を切ったり伸ばしたり、押したり、離したり、横に動いたり、滑らしたりなどを多用し、曲のその時の雰囲気でほぼ感覚的にプレイしているように思えるのです。あとはピック弾き。その左手の動きにも指弾きにはないフレーズを生み出すものがあるのだと思います。
ポールのベースは簡単そうでも、あのノリやうねりを出すのは超難しいです。
イッツオールトゥーマッチ
出ました。ジョージのポールに対する反撃です。何とこの曲ではポールはほぼ同じ音しか弾いていません!ジョージの曲なのにです。否、弾かせてもらえないと言った方がいい。
この曲のコードはGとCの2つしかなく、尚且つCはon Gなのでベースは延々と G音を弾くしかない、ということなのです。これにはさすがのポールもムキーッ!キキーッ!となるでしょう。
曲中のベースを聴いているとポールの悪あがきプレイを所々で聴くことが出来ます。しかしこの曲にはベースが入り込むスキがまったくありません!なので致命傷には至ってません。ジョージ、うまくハメたな〜さすが!
リンゴもいいドラム叩いてます。ジョージもリンゴも実にイキイキとしたハジけたプレイをしてます。ただポールを除いては。
リンゴはホワイトアルバムでポールにいじめられ、ジョージは自分の曲中でポールに美味しいところを持っていかれ、2人ともストレスが溜まっていたのでしょう。
リンゴ「ザマねぇな、ポール」
ジョージ「ホントにダセェ。なんなんあれ」
(完全な妄想)
それはそれでいいとして、ジョージはセンスあるわ〜サイケな感じが爆発してます。これはLSDの体験をもとにしてるそうです。
まだまだたくさん良いプレイはあるのですが、疲れて来たのでここらでやめることにします。
あー疲れた。
そういえば、結局最後までジョンが出て来なかったな……。