なるがままにされよう

このGブログも6年目に入りました。気が向いたときに書きます汗

1997年8月 四国一周 バイクツーリング記 第3話

なるがです。

 

過去のツーリング日記を書いています。

写ルンです」で撮った写真も、フォトスキャンなるアプリでパソコンに取り込む事が出来るんですね。感動モンです。

すごい時代になったもんだ。

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当時はナビなど無く、ツーリングマップルと標識だけが頼りでしたから、初めて走る土地では見落としも多々ありました。

道を間違えても気づくのが遅く、諦めてのルート変更、たどり着けないなどもありました。(僕だけ?)

また、グーグルマップのストリートビューで過去の写真から撮影地を割り出し、「ここ!ここ!」と一人で喜んだりしていますw

 

 

 

室戸岬展望台での出会い 続き

福岡県からタンデムでツーリング中のカップルと意気投合。会話がポンポン弾む。今日初めて会ったばかりなのに、何もかも心を開いてしゃべっている。少し不思議な感じだが、そんな事を考える暇もないほど彼らとの会話は弾んだ。

彼はY.M君21歳。彼女はM.Fさん20歳。彼女がまたかわいい。笑顔がキュートで、こんな彼女と付き合えて彼氏は幸せもんだ。また羨ましがる。

 

1時間半ほど話してただろうか、そこに3人のツーリングライダーが上ってきた。お互いに挨拶し、彼らに3ショットで写真を撮ってもらった。心に残る貴重な一枚だ。

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3人はすぐに降りて次の場所へと走っていった。

俺もそろそろ行かなければ。時計を見ると15:43!ひぇ~ちょっとゆっくりしすぎだ、やばい。けどまだ時間はたっぷりある。焦らずに行こう。

今この時の方が大事に思えて、彼らとの時間を楽しんだ。

 

 そして彼らとの別れ

しかし、彼らとの別れは淋しかった。これから盛り上がって行くところだという時の別れ。彼らは室戸国民宿舎に泊まるそうだ。

一緒に泊まろうと彼らは言うがそうもいかない。一緒に過ごしたならさぞかし楽しくなっただろうに。でもまだ俺は先へ行かなければならない。何かが俺を待ってる様な気がして、今日の宿を決めるには早すぎる。

そして二人に握手を求められ、ぎゅっと握ったら何か熱いものがこみ上げそうになった。お互いにこれから良い旅になることを祈って、その場を後にした。

 

しばらくは彼らの事でいっぱいだった。こんなにも人との触れ合いとは感動できるものなんだ。俺の心はすべてに優しくなれそうな気がした。

気持ちも新たに、彼らとの出会いを感謝してさらに先へと進む。

 

もう太陽がかなり沈んできた。今日の宿はどうするべ。まだ考えていない。

道の駅「キラメッセ室戸」で一服タイム。

コーヒーを買いに行き戻ると、横に「スズキ バンディット400」が止まっていた。しばらくして持ち主が現れたので、思い切ってこちらから声をかける。

これから室戸岬へ向かい、フェリーで帰るそうだ。たわいもない会話だけど、与えられたら与え返す、の気持ちが大事なのかもしれない。

お互い挨拶をかわし、俺も先へと急ぐ。

 

超極悪ゲリラ豪雨で足止め

安芸市に入った頃から、何やら雲行きが怪しい。やな予感がするなーと思いながら構わずに走る。海岸線を走り抜け、野市町に入った。

 

そこへポツリポツリと雨が降り出した。前方の空を見ると真っ黒な雲が空を覆いつくしているではないか。ついに来やがったな。

これはまずいと思い、ドラッグストアの駐車場にバイクを止め、カッパを取り出している時、急に雨が激しくなった。

雨の中を走る気分でもないので、とりあえずドカシー(ブルーシート)で荷を軽く覆い、お店の軒下で雨宿りすることにした。

 

きっと通り雨だろう。30分もすればまた晴れてくるはずだ、そう思っていた。

しかし雨はさらに激しくなり、おまけに風も出てきた。オイオイ、何か変じゃないか?

再度ドカシーをきちんと覆いに行き、荷物を保護。

と、その時、叩き付ける様な雨が俺に襲いかかってきた。雨なんて生易しいもんじゃない、まるで滝に打たれているような土砂降りだ。あっという間にずぶ濡れになり、店の中へ逃げ込んだ。

店内はクーラーが効いていて寒い。濡れた衣服がさらに体を凍えさせる。タオルを買い、体と髪を乾かしてしばらく店内をブラブラしていた。

外はさらに勢いを増し、雨粒と風がうなりを上げている。雷もドカーン!!と鳴り出し、店のトタンが吹っ飛ぶ音がした。

はっ!と思いバイクの様子を見に行くと案の定、ドカシーが見事にはがれ、紐一本で風に舞っている状態だった。

 

シュラフやテント、荷物、すべてがずぶ濡れになった。もう半ベソ状態でボー然。やる気失くしてきた。

滝のような雨に打たれながら、今さらどうしようもないが再度ドカシーを荷に被せ店に戻る。またずぶ濡れに逆戻りだ。

もう焦っても仕方ない、待つ事にしよう。とりあえず一服だ。

あわてないあわてない、一休み一休み。

 

しかし雨と風、雷は一向に治まる気配がない。何故止まない?!濡れた衣服が体温を奪い、寒さで体が震えてくる。俺はいつまでここにいるのか?

こうしてる間にも時間はどんどん過ぎていき、一緒に足止めを食らっていた買い物客も迎えに来てもらい、一人、また一人と帰っていく。

ふと気付くと周りにいた人達はすでに居なくなり、俺だけがただ雨が止むのを待っていた。いったい何してんだ俺は。