なるがです。
2度目の九州一周ツーリング初日は無事に終わりましたが、雨降りにこれから悩まされる事となります。晴れ間もありましたが、カラッカラのギラギラ太陽ではありませんでした。あんなに太陽を欲したことはありません。ニュースでは台風が近付いているという情報もありました。それでやけにバイクが少なかったのですね。
ていうか天気予報見てないの自分だけみたいで、道路で浮いた存在になってました(笑)
8月27日
朝5:30。少しひんやりしているが雨も降ってないし、今日は天気に恵まれそうだ。少々眠いが起きる事にする。もうすぐ日の出だ。
ご来光~。橋の真ん中から太陽が昇ってきた。思わず南無~。
6:45出発。
お茶畑。普段近くで見る事がないので新鮮な感動だった。
途中やはり雨に降られ雨宿り。空を眺めながら雲を読むこともなんとなく出来るようになる。カッパも着るのをやめてちょっと休憩だ。時間はまだ腐るほどある。
高速道路を使い栗野ICを目指す。これから向かう場所は霧島温泉郷なり。軽く温泉でも浸かって英気を養うのだ。リフレッシュするぞ~。
霧島温泉郷
ほどなくして到着。温泉郷だけあって賑やかな街並みだ。いっぱいありすぎて良く分からないので、その辺のおばちゃんに「大衆浴場はないか?」と尋ねると、すぐそこの喫茶店で入れると言う。はぁ?喫茶店?ちょっと何言ってるかわかんないんですけど。
と思いながらもとりあえず行ってみる。
純喫茶風のお店のドアを開け開口一番、「すいません、お風呂入りたいんですけど……」
普通に考えれば相当なアホが入ってきたと思うだろう。喫茶店に入るなり「風呂に入りたい」だ。一瞬間が開き、「……あぁ、はいはい」と店員のおばちゃんは言った。
あぁ良かった~これほど安堵した事はなかった。本当に茶店で風呂に入れるんだ。
おばちゃんがおもむろに裏口の様なところへ歩き出し、呼ばれた僕も後についていく。なんかやばい事している気にもなる。
案内された場所には10人ほどが入れるであろうハリボテの様な風呂場があった。素人による手作り風呂といったところか。
風呂場は天井も高く陽当たりも良く、中々広々としている。しかし作りはハリボテでもお湯は本物だ。これはいい。だれも来ないし超穴場ではないか。
ゆっくりとお湯を堪能した後、「どうもでした~」と茶店へ戻る。何なんだこのおかしな感覚は。どこぞやの料理組合かと思った。
風呂上がりにはアイスコーヒーを注文した。おばちゃんはいつの間にかいなくなっており、代わりに奥さん?が持ってきてくれた。きれいな人だったな~。まさに料理組合かと(笑) 少し会話してお店を後にする。(お店の名前は全然見てなかったので分かりません。料金等どうしたのか全く記憶にない……)
日南~都井岬
霧島スカイライン~小林ICから宮崎自動車道へ。国道へ降り下道を走る。
ここからは南国感いっぱい!ヤシの木が雰囲気満点だ。確か去年もここで写真を撮ったな。バイクを止めて同じアングルでカメラに収める。
鬼の洗濯板
九州は癒される景色がいっぱいだ。
途中『サンメッセ日南』に寄り、Hさんの事を尋ねたが誰も知らなかった。去年一緒に食べた隣のドライブインの定食屋でも聞き込みをしてみたが、こちらもダメだった。さすがにそんなうまい具合に会えるはずないよな。ていうか何故そこで会えると思ったんだろうか……。一体なんの思い込みだったのか。諦めて先へと進む。
都井岬へと向かう。結構しんどい道のりだ。
程なくして到着。やはり岬は淋しい場所だ。小さな売店がいくつかあるだけで、人もぽつぽつとしか見かけない。天気もあまり良くないのもある。
馬が放牧されていた。
なんか怪しい天候になってきたぞ。暗くなる前に行動しなければ。さて、今日のねぐらは…。
しばらくして雨が降り出してきた。あぁ、ついに来たか……。
こうなると野宿の選択肢は極端に少なくなる。屋根付きで風もしのげる場所を見つけるのはとても困難だ。
道の駅『くにの松原おおさき』に寄るが何か違う。やめる。
ここでさっきから股に違和感を感じていたのだが、ちょっとおかしいので見てみると、なんと5~6か所虫刺され?によってめちゃ腫れていた。痛痒い。何なんだ一体?思い当たるとすれば昨日の野宿でやられたとしか思えない。しかし今頃になって?
そうこうしている間にとっぷりと陽も暮れてしまい、股の痛痒さと闘いながら雨の中、暗い夜道をひた走る。
どうすべ~何もないやんか~。身も心も完全に折れてしまい、早く休みたい一心で走り続けた。給油の際ガススタのお兄ちゃんに泊る所はあるかと聞くと、『国分』まで出れば何かあると言う。確かにここに出るしかなかろう。迷わず行く事に決定。しかしめちゃくちゃ遠いやん!距離にして50㎞はあるんではないか?
その国分に到着したのだが、目ぼしい宿泊施設はなかなか見当たらず。3軒目に訪ねた『アーバンホテル国分』に入り値段を聞くと、朝食付き¥5000で泊れると言う。
即決!! 即決したのは値段の安さだけではない。芸能人ばりのめちゃめちゃ可愛いフロントのお姉さん……もとい、女性スタッフのにこやかな対応だ。ズタボロのびしょびしょのドロドロの僕に、めちゃくちゃ丁寧に優しく笑顔で接してくれた。まさに天使と言わざるを得まい。この世に天使は存在しているのだ。
(汚い絵ですみません)
ホテルはいい!超快適だ!野宿なぞしていられるかっつの(笑)
熱いシャワーを浴びて気分もサッパリ!カップ麺とビールでやっと一息だ。
明日は桜島へ向かう。早めに就寝しよう……と思いながら気付けば¥1000のカードを握りしめていた。