なるがままにされよう

このGブログも6年目に入りました。気が向いたときに書きます汗

為せば成る 為さねば成らぬ 何事も

 最近(と言ってももう2か月前)また職場を異動になりまして、現在も新天地で頑張っておるわけですが、いやはや結構な苦戦を強いられております。何が苦戦しているのかと言えば、やはり人間関係と言いましょうか。どんな職場でもそうだと思いますが、特にトップの人間だけが変わると間違いなくそこには波風が立ち、今までの人(前任者)と比べられてしまうという事です。

最悪な事に、その前任者が残していったものはもう負の遺産だらけな訳ですよ。例を挙げれば、施設のノーメンテ、ルール違反、スタッフの仕事への意識のなさ、陰口の横行、派閥による分断、よくこんな状態でやってこれたなと思わずにいられません。

そして今最も頭を悩ませているのが、新たにやってきたどこの馬の骨とも分からぬこの人間を(僕です)、すべてのスタッフが懐疑の目で見るという重圧の中で日々送っているという事です。正直こんな経験は初めてです。今まで本当に人に恵まれていたのだなぁと思う毎日です。

普通なら上長に言われた事は二つ返事で返すのが当然です。今の時代はそうではない事も多々ありますが、仕事としての指示とは言わば命令です。ここをやってもらわなければ仕事になりません。しかし返事は、「○○はこうだった」「こんな事はやらなくていい」「やる意味が分からない」「○○だから出来ない」あーだこーだと屁理屈こねて、何か言わないと死ぬのか?

もう正直言ってぶ〇きれそうになります(笑)

でもここで感情を出してしまえば完全に終わりです。信頼関係を構築する前にこれをやれば立て直しはもう絶望的です。否、無理です。最終手段は分解・再構築しかないかなとも思います。

さすがに今の僕はそんな手法は出来ませんし、まだ望むところではありません。しかしどうすればこの状況を打破出来るのだろうか…。

 

 悩んでたある日、自宅の本棚の一冊に目が留まりました。

上杉鷹山経営学 -危機を乗り切るリーダーの条件-』童門冬二 著

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実はこの本、上司からのプレゼント?で、僕がまだ当時24歳の頃に頂いたものです。何の流れだったかは全然覚えてないのですが、いきなり「読んでみろ」と渡された記憶があります。僕にとっては「一体なんなん?こわ」と思う出来事でした。当時は遊びに夢中だったので(仕事しろ)全く興味なしでした。

当然数ページ読んでお蔵入りとなったのは言うまでもありません。

 

 しかしその本がですよ、26年と言う長い長い月日を、今まで捨てられる事無く生き残って来た事実にふと気付いたのです。しかもまだ現役を主張する最前列に佇んでいるではないか。上司から頂いた本なので律儀に大事にしていた、とも言えませんし(そもそも読んでない)

引っ越しや部屋の掃除、数十回とあった断捨離のタイミングにもすべて生き残って来た訳ですよ。興味のない本に対して26年の生存率はあり得ないです(笑)

という事で遂に?遂に、26年の長い時を経てその本を読んでみようかなという心境に至った訳です。お前が読む本はここにある、と言われてるかの様な気がしたのです。

不思議なもので、書店へ行けば優れたビジネス書などはごまんとあります。しかし本当に自分にマッチするものは中々巡り合えません。今まで壁に突き当たったら本屋へ行き、何か道しるべはないかと色んな本を漁りまくっていました。しかし今回その本を手に取ったのは、タイトル名もそうですがやはり決め手は『26年の生き残り』にびびっと来たからです。

 読んでみて驚愕しました。今の自分と同じような境遇からの出発ではないか。

上杉鷹山』は江戸時代中期の大名で、出羽国米沢藩の第9代藩主であります。

まぁ、治憲(鷹山公)は16歳の頃からすでに動いており、19歳で初めて米沢に入城、藩の改革に着手しています。19歳ですよ(若っ!)僕なんかとは比べるまでもなく恐れ多い事でした(笑)

 JFKでおなじみあのジョン・F・ケネディ大統領が生きていた頃、日本記者団と会見して、「あなたが一番尊敬する人物は誰ですか?」と尋ねられた時、即座に「上杉鷹山デース」(勝手に伸ばしてすいません)と返って来たといいます。しかし記者団の方が鷹山の事を誰も知らず「ようざんて誰だ⁈」とザワついたというエピソードがあります。

 この上杉鷹山という人物、ケネディからも一目置かれる存在ともなれば一体何をした人物なんだろうと俄然興味が湧く訳です。

旧海軍連合艦隊司令長官山本五十六の名言である

『やってみせ 言って聞かせて させてみて 褒めてやらねば人は動かじ』

これは鷹山の教えが根底にあります。そして殆どの大人が一度は耳にした事はあるであろう最も有名なフレーズと言えば、

『この道を行けばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし 踏み出せばその一歩が道となり その一歩が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ いくぞー!!いーち!にーい!さー……』違いますね。

これはアントニオ猪木さんの名言です。清沢哲夫氏の「無常断章」と言う本の中の詩が元ネタとなっていますが、これもとても素晴らしいですし、何といっても猪木氏が言った事でこの詩の存在感が倍増、勇気づけられる人が多いのも納得です。

 

上杉鷹山の超有名な名言はこちら

『為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の為さぬ成りけり』

行動に移せばどんな事でも出来る。行動しなければ何も出来ない。強い意志を持って努力し行動すれば必ず人は成し遂げられる。

ごくシンプルな、当たり前と言ってしまえばそれまでですが、心構えと覚悟が大事なんだと理解しました。

この鷹山の名言ですが、これも知っている方は知ってると思いますが、もともとは鷹山が詠む250年も前に武田信玄が詠んだ歌を参考にしたものです。

いや~過去の偉人たちはこうしてアップグレードしながら大切な言葉を受け継いで来たのですね。

 

武田信玄の超有名な名言はこちら

『為せば成る 為さねば成らぬ 成る業を 成らぬと捨つる 人の儚さ』

鷹山が元ネタにしただけの事はありクリソツです。が、最後の文言だけが違います。

鷹山が「成らないのは努力が足りないからだ」と言ったのに対し、信玄は「成らないと言って諦めるのはもったいないのう」と言っている事です。

どちらもやれば出来るというポイントはズレていません。やれば出来る、やらなければ出来ない、ただそれだけの事です。

鷹山は「自分の強い意志と覚悟が必要」と厳し目ですが、信玄は「あーあ、やれば出来るのにワシはもう知~らない」って他人事かよっ!(注:あくまで自分の捉え方です)と聞こえなくもない(笑)

自分は鷹山派ですね(なにそれ)

 

 米沢藩を立て直した鷹山の苦悩は相当なものでした。前例にない数々の施策を行い、苦難の中それでも成し遂げられたのは志を同じくした者たちと、心を入れ替えた民たちによるものです。その為にはまず鷹山自らが率先して動いたのでした。

ここで鷹山が行った素晴らしい数々の施策をご紹介しましょう。

と言いたい所ですがもうめんどくさくなってきましたので毎度の如く割愛させていただきます(書けよ)

 

まぁやるしかないって事ですね。周りはある意味敵ばかりな状態ですが、「愛と思いやりの名経営者」であった鷹山公を見習い、何としても今の苦境を乗り切ってみたいと思います。

為せば成る。