なるがです。
『インターバル・シグナル』(Interval signal 、略称『IS』)というのをご存知でしょうか。これは、ラジオ放送局が主に放送開始前に送出する、放送局を識別するための音楽の事をいいます。
いわゆるオープニングやクロージング音楽とは別であり、もともと周波数が直読出来ないラジオで放送開始前にチューニングの手助けとして始められたものです。
また、複数の周波数を使用することの多い世界向け放送(短波放送)の場合は、放送開始前のインターバル・シグナルの時点で、その周波数の受信状態を知ることができ、最善な周波数の選択の参考にする事も可能です。直読出来るラジオが普及した現代においても、どの放送局か識別する上で有用な情報としてインターバル・シグナルは使われています。(です・ます調にした事以外ほぼwikipediaから引用)
さて、前置きはこのくらいにして本題に入りたいと思います。『インターバル・シグナル』についてもっと詳しく知りたいと思う方もいらっしゃると思いますが、いつものように割愛させていただきます。(書けよ)
このインターバル・シグナルには実はマニアックなファンがたくさんいるという事です。世界各国の多種多様なインターバル・シグナルを聴くことは、遠い異国に思いを馳せる、自分がまだ知らない未知の世界が存在するという事を意味し、チューニングが合う事で自分と世界が繋がった感覚があったんだろうと理解できます。
これは中波、いわゆるAMラジオではなく短波ラジオの事で、AMでは聞けませんが、お隣の北朝鮮からの平壌放送などはAMでも簡単に受信できます。
かつての冷戦時代には乱数放送と呼ばれる、ひたすら番号だけの暗号電文を読み上げる放送もしており、現地のスパイがこれを聴き解読、行動に移していました。
そしてなんと、この現代においてもこの乱数放送は行われており、北朝鮮では2020年からYouTubeでの放送も始めているそうです。一体誰が聴いていて、どんな指令を受けているのでしょう。気になりますね。こわいですね(ワクワク)
East German Numbers Station (1977)
いつものように話が脱線していってますね。
インターバル・シグナルに話を戻しましょう。
つまり、ラジオ放送前に流れる音楽の事ですが、本当につい最近になってこれを知る事になったのです。
僕は今現在、車通勤をしていて、朝の5時に家を出て、車の中でAMラジオを聴いていると、このブログでも書いてきました。この時点ですでに材料は揃っているはずなのに、今の今まで何故出会わなかったんだろうと不思議な思いです。
いつものようにラジオを聴いていて、信号待ちの際、何か面白い番組はないかなーとチャンネルを変えた時です。
何とも切なく優しいメロディが流れてきました……。
これは遠い昔、子供の頃に聞いた事のあるメロディ、かすかな記憶ではあるけど忘れられないメロディ、もう一度聴きたかったメロディ、それが今ここで、この瞬間に再会を果たしたのです。ああ、これは……!この時の衝撃は筆舌に尽くしがたいです。(笑)
NHKラジオ第2放送5:53~6:00の間に流れるインターバル・シグナル。
これが僕が記憶の奥底で出会いたかったものです。30数年越し?の出会いです。
これを聴いていると不思議な感覚になります。タイムスリップすると言いますか、ノスタルジックな感覚になるんですよ。まだ静かで暗い時間なのもそうさせるのに一役買っています。
脳裏に浮かんでくるのは実家で過ごした風景や両親です。
しっかり聴いた訳でもなく、記憶の片隅に残っていただけなのに、今こうしてパッと蘇る事も不思議です。ああ、癒されるなぁ………煽り運転なんかしようと思いません(もともとしません!)運転に集中しないといけないから逆に癒されてはダメか(笑)
この曲は、1968年6月15日から現在に至るまでずっと同じものが使われているとの事です。僕が生まれる前からです!母のお腹の中で聴いていたのかもしれませんね。
曲名:『開始音楽』(少しひねっても良かったと思うが(笑))
作曲:熊田 為広
演奏:三石 精一
楽器:チェレスタ
そして始まりの曲があれば当然終わりの曲もあります。曲名は察しの良い皆さんであればもうピンと来てますよね。
そうです『終了音楽』です(もう少しひねっても良かったと思うが(笑))
これは聴いた事が無かったんですが、この曲もとても良いです。マジで癒される。くどいですが、もの哀しく切なく優しいんですよ。これも同じ方によって作曲及び演奏がされております。
しかしあのタイミングでチャンネルを変えなければ、たぶんまだ出会ってはいないでしょう。5:53~6:00の、わずか7分という短い時間に僕が「チャンネルを変えよう」と思い、NHK第2放送を選択しない限り、絶対に出会う事は無かったのです。そう考えるとすごくないですか?
きっと潜在意識ではこの曲を求めていたんだろうと思うのです。日常生活の中で無意識にいつもチューニングしていて、あの時初めて僕と周波数が合ったんだと。
『願いは叶う』というのは間違いではありません。願いはきっと叶います。だけど周波数を合わせなければいけない。そのためにはいつも『心のチューニング』(よくそんな寒いワードが出て来たな)を忘れてはいけません。
今では通勤時に毎朝このインターバル・シグナル『開始音楽』を聴いています。
驚いたのが僕と同じ気持ちを受けている人の多いこと! みんなが口を揃えたように感傷に浸ってしまうというのですから。この曲の持つ不思議なパワー?はすごいです。
だけど!聴き過ぎはいけません!
最近は飽きてきて感動も薄れてきています(笑)