なるがままにされよう

このGブログも6年目に入りました。気が向いたときに書きます汗

今週のお題

今週のお題「人生最大のピンチ」

 

 生まれて50年も経てばそれなりの経験はしてきました。しかしその中でも絶体絶命のピンチに出くわす事はそうそうありません。あ~詰んだ~という出来事なら数えきれないほど経験してきました。(少し盛ってる)しかしピンチという事は完全に詰んでる訳ではなく、危機一髪、九死に一生を得るといった事で難を逃れている訳でもあります。なるほどしかしこれらを思い出しながら書こうとするとピンチが多すぎて書ききれません。

唯一書くとすればこれが人生最大のピンチだったかなと思う事があります。

『女子トイレ侵入』

おいおい、いきなりドン引きかっての! おっさんが女子トイレ侵入てシャレにならんて。でも安心して下さい、これは今から二十数年前の出来事ですのでまだ若いです(そういう問題じゃない)

 あれは確か○○のショッピングモールでの出来事でした。一人で呑気に買い物をしていた僕は、途中お腹が痛くなり大を催してきたのです。グルグル痛みがある場合はピーピー系でほぼ確定です。焦った僕はキョロキョロと辺りを見回しますが、そんな時に限って何故か見当たらないのです不思議と。この人ごみの中でぶちまけるなんて絶対にあってはならない!少しでも駈け出せば即座に噴出しそうなギリギリ感の中、僕は冷静にしかし足早に、キョロキョロと挙動不審者の如くトイレを探しておりました。

……あった!!あったぞ!

ついにトイレを発見しました。僕は安堵感からか気を緩めてしまったのでしょう。一気に波が押し寄せてきたのを記憶してます。やべぇ!トイレまでわずか数メートルの距離、ここですべてを終わらせてはいけない!駆け出し禁止なのは十分承知していたのですがもう限界点にきている。僕はイチかバチかダッシュしました。

 

ふぅ~っ、間に合ったぁ~・・・この時の安堵感と言ったら言葉では言い表せませんね。とりあえず最大のピンチは免れたワケだ。助かったぁ~…。

 

 ん?……なんだこの箱…??

それを理解するより早く僕の血の気はサーっと引いて行きました。これは間違いなくアレだアレ。つまり俺がいるココは、まさか女子トイレ⁈ マジか~!

一難去ってまた一難とはまさにこの事、人生ピンチの連続ですよね、って大きなお世話じゃい! しかし何故?一体何故?何故こうなった?としか思えず、全く状況が理解出来ませんでした。結局のところ、あまりにも急いだ為に男女入り口を確認せずに飛び込んだのが原因なのでした。そういや入った瞬間小便器が無いな?とは思った(笑)

そこは和式トイレで、とりあえず僕はしゃがんだまま「さて、どうするかの」と考えます。

 個室は確か4つほど、誰か入っている可能性もある。しかしまったく人の気配は感じない。出るなら今しかない。しかし出た瞬間に女性と鉢合わせる事も十分あり得る。もしそうなったとしたら「キャーッ!変態が居ますー!」となるのは必至、声を聞きつけてやって来た人達に通報されタイーホ確定。こんな時は絶対タイミングが悪くなるものだ。なんでやねん〜てな具合に。ひとまず落ち着け。

 そうしてる内についに女性達がガヤガヤと入って来てしまった。さっきとは比べ物にならない程の動悸と脂汗。実際に女性の声が聞こえるとヤバさが半端ない。思わず、「ここに変態が居ますよ〜」と何故か思っても無い事を心の中で呟いてしまう自分はどうかしている。もうどうにでもなれと言った諦めの心境だ。どうせ変態確定なんだから…。

個室にこもってもう何分経っただろう、まだ女性の声は止まない。あまり長く入っていると不審に思われるかもしれない。しかしこの状況をどうしたら好転させることが出来るのだろうか⁈ 考えろ考えろ…………~無理ッ!!どう考えても無理だ。このままここに留まれば留まるほど変態度は高くなる。いっそ開き直って「間違えちった、てへぺろ」と何事もなかった様に表に出るか。いやいや、何がてへぺろやねん、変態確定通報タイーホ間違いなしやろがい。

 そんな事を考えながらどう脱出するかをひたすら考えていたが、あと少しで人生が詰むかもしれない崖っぷちと、聞こえるはずのない女性の声と背徳感やら訳の分からない感情で全く整理がつかなかった。ただ分かっているのはここに変態が隠れている、という事だけだった。

 

 ーートイレ内が静かになったのを見計らって、僕はついに飛び出した。出会い頭に鉢合わせたら、その時はその時だ。

誰もいない……! 僕はこれ以上ないくらいの早足でスタスタとその場から立ち去った。心臓は飛び出るんじゃないかってくらいにバクバク言っていたーーー。

 

 若くしてタイーホ寸前の事案をギリギリのところで回避出来ました。人生最大のピンチだったと言っても過言ではないこの出来事は、今もトラウマとして僕の心の中から消える事はありません。この異常な状況で女性の本音やら何やらまですべてを聞いてしまったのですから。